IT人の政治リテラシー向上を目指して

元政治家秘書、現IT起業家が主にIT起業家、エンジニア、デザイナーなどIT業界人の政治リテラシー向上を目指して、日々のニュースや政治トピックについて言及。たまに起業ネタや映画、アニメネタなども。ちょっぴり認識力が上がるブログ。

男が腕時計を身につける理由

男性が腕時計を身につける理由は大きく分けると3つであろう

 

①機能(時間を知る)として

②ファッションとして

③ステータスとして

 

まず①に関してはスマホ、デジタルウォッチに敵う時計はない。

アナログの時計はたとえトゥールビヨン(1000万円くらいの機構)を積んでいたとしても、必ずズレる。

 

次にメンテナンス面もデジタルの圧勝である。

デジタル時計は基本的にズレないし、仮にズレても一瞬で修正できる。

 

それに対してアナログ時計は電池交換および修理に出すことが前提になっているため、数年ごとに更新コストが必ずかかり、修理に出す必要もある。

 

正直言って、時計本来の機能を求めるだけであれば、時計に関してはデジタル一択である。

 

(ただし、スパイのような特殊な職種においてはアナログでないと果たせない機能もあるかもしれないが)

 

デジタル腕時計、スマートウォッチは時計業界では革命的である。

 

デジタル腕時計がある中で、あえてアナログの腕時計を身につける理由の1つがファッションとしてである。

 

男に許された唯一のアクセサリーであり、宝飾。それが時計である。

 

しかしこれも、最近のスマートウオッチは、文字盤もベルトもカスタマイズできるようになっており、デジタルなのにアナログぽく見せることもできる。

 

芸術品、ブランド品などを身に付けることで、テンションが上がる、という理由はあるかもしれない。モネやシャガールをいつも身につけてると思えば、数千万は安いのかもしれない。

 

最後にステータスとしての腕時計だが、最も高い時計だとリシャール・ミルで大体2000万円以上はする。(方やスマートウォッチはものにもよるが大体数万円台だ)

 

男性、特に経営者が高級時計を身につけるのは、それくらいの時計を買える身分ということをアピールすると同時に、同じクラスの経営者に「時計」という話題のとっかかりを持つ意味との二つある。

 

銀座のクラブなど女性ウケという意味では前者だけだが、後者は商談目的、という要素も含まれている。

 

だが、例えば同じリシャール・ミルでも数千万のものから数億のものまである。

ある経営者は数千万の腕時計をしていたが、相手が自分より高い時計をしていたため、投げ捨てた、という話がある。

そう、ステータスとしての時計は際限のないマネーゲームにもなりえる。

 

年収1億円にいったかと思えば、10億の人が現れ

資産が100億円いったかと思えば、1000億円の人が現れる

 

そして頂点までいったかと思えば、ロックフェラーのように今度は失うことが気がかりでで眠れなくなる。

 

そもそも数千万から数億のものを身につけていると、時計が気がかりである。

特に海外で時計が盗まれたなどという話が報道されるが、落ち着いて旅行もできたものではない。

 

そうつまり、いったい今の時代であえてアナログの腕時計を身につける理由を知りたいのだ。もはや明確な理由はなく、個人の趣味嗜好以外の世界となってしまっている。

 

もっといえば、スマホが時計の機能を果たしている。わざわざ、腕に身につけていると鬱陶しい。

 

まだビジネスシーンにおいては、さりげなくスマホを見るよりもさりげなく時計の方がよりさりげないが、これも時代が変われば、そんなマナー多分誰も気にしなくなるだろう。

 

結局まとめると、唯一納得感のあった理由はファッションとして、特に「時計をアート」として捉えること、それによる感動や芸術的な感性による付加価値だ。

 

眺めるためにテンションが上がれば、人生が少し豊かになるのかもしれない。

 

恐らくそれは高級車を持つことととも似ているのだろう。飽きるまではテンションが上がる。

 

つまりそれは、高級車でも、あるいは絵でも良いということだ。

違い、時計である特徴は常に身につけている、ということである。

 

ここにきて、女性が宝石を身につける理由と近似してきた。

女性が高価な宝石を身につけるのも、常にテンションの上がるものが近くに欲しいのだろう。

 

そうするとつまり、高級時計を身につけている男性は

人生をほんのちょっぴり豊かにするために、数千万を惜しまず払える

そこにダンディズムが生まれる、ということなのだろう。

 

この本質を外して高級時計を買うと、見事に残念な金持ちになるのだろう。

日本は世界でどう勝負しようというのか

2018年、中国の深センに行った時感じたことは

「テクノロジーではすでに勝てない」ということであった。

 

当時のoppoIPhoneよりもカメラの性能が良い、という話を聞かされ(しかも値段はもちろんiPhoneより安い)衝撃を受けた。

 

当時、多少なりとも日本に危機感を感じていた人は製造業はもう無理で、

これからはソフトウェアやコンテンツ、ゲームやアニメといったクリエイティブな分野で勝負しよう、と盛んに話合っていた。

 

それから3年後、2021年の今日、鬼滅の刃の大ヒットとは裏腹にコンテンツでさえ危ういと言わざるをえない状況になっている。

 

最近、中国のテンセントなど、ゲームスタジオを買収し、アニメーターをどんどん囲い始めている。

 

それだけでなく、アニメやゲームが好きで日本に来日した中国人が、中国に帰り、日本ぽい絵の作品を作れるようになってきている。

 

スマホゲーム、「原神」はまさにそんな流れできたゲームである。

まだ、スタジオジブリのような作品は生まれてないものの、正直時間の問題ではないかと思われる。

 

アニメやゲームがダメでも、日本には「食」という最後の砦がある。

日本人の金持ちが海外に移住しない唯一の理由は食ではないか、という説もあるくらい、日本の食文化のレベルは高い。

 

フランスで活躍する日本人シェフも多く、今やフランスの料理界は日本人無しでは成り立たないのではないか、とまで言われている。

 

しかし、これも、「食材」というカテゴリーにフォーカスすると、難しい問題になってくる。

 

日本は欧米では使用禁止になっているような農薬が未だに使われ、既にEUには輸出できない状態になっている。

 

牛肉も野菜、果物もオーガニックで品質の良いものが、欧米の方が安く豊富に手に入るのが現状だ。

 

これが、もし中国で起きたらどうなるだろう?

 

中国の方が圧倒的に土地が広い。今は、中国の食品は不安というのが、中国でも日本でも通説だが、中国でオーガニック農法が流行り、品質の高い食材が日本よりも安価で手に入るようになった時が、いよいよ日本が危機的になるところではないだろうか。

 

またTPPに反対した時のように、鎖国して自国の作物を守ろうとするのか?

そんなことを繰り返していれば、いずれ優秀な人材は全て海外に出てしまうだろう。

 

アニメーターも、既に中国の会社で仕事をした方が待遇が良い、という話になってきている。

 

日本の最後の砦である食文化も、このまま行政が食材をおざなりにするような政策を取り続ければ、シェフもいなくなり、それに伴い、金持ちもいなくなるだろう。

 

日本人は世界的に真面目で、国も治安が良いなど素晴らしい点が数多くあるが

現状、残念な国家と民族になってしまっているのは、大きく二つの問題がある。

 

一つは国も企業も、人も保守的であることだ。守りに入ってしまえば、あとは衰退するしかない。田舎に行くと特に酷い。日本で守りに入ってないエリアはおそらく東京だけだろう。企業も一部のスタートアップで、とてつもなく優秀な人材がお金のことも考えず、ビジョンに向かっている会社があるだけで、多くの大企業は既に事業会社ではなく投資会社になってしまっている。

 

もう一つは従順すぎることだ。貧困になろうが、どれだけ政治が腐敗しようが結局、体制に対して何か意見をする、あるいは変えようとせず、愚痴と不満をこぼしながらも、おとなしく税金を収める。

会社や社会のいうことにことごとく従う風潮は、ともすれば、国民が国に対してなんのガバナンス機能も果たしていない、無責任な人間である、ということだ。

日本人は、ものを言わないことを美德とするが、それが無責任だということにいつ気がつくのだろうか。

 

何も考えないことと、平和主義を混同していないだろうか。

 

日本が貧しくなってきていることは、東南アジア諸国を旅すればすぐにわかる。

 

そしてまだ、治安が良く、食べ物が美味しく、民度が高いから、比較的日本の方がいいよね、となっている。

 

しかし、一体そんなもの、いつまで続くのだろうか。

鬼滅の刃はなぜヒットしたのか

業界内でも意見がまとまらない理由を無謀にも掘り下げてみる。

また、映画館の配給元がソニーであるとか、ビジネス的な要素よりも、

今回は純粋に作品性のみにフォーカスを当て、他作品と比較も交えつつ分析してみる。

 

まず、鬼滅最大のヒット要因は「女性ファン」の存在である。

子供もヒットしてるが、子供だけを見ると、妖怪ウォッチポケモンがヒットしていることと大差なく、従来のアニメのターゲット層である男性、子供に加えて圧倒的な女性支持が他の作品にはないヒットを生み出している。

 

つまり、「鬼滅がなぜヒットしたのか?」という問いについては

「なぜ女性の間で人気が出たか?」という問いに答えられれば、およその答えにたどり着くことになるだろう。

 

女性にとって他の作品と鬼滅は何が違ったのだろうか?

 

①推しメンの存在(アイドルグループ的要素)

まず、鬼滅の男性キャラ、鬼殺隊は女性にとってアイドルグループと化したことが女性ファン獲得の要因の一つだと思われる。富岡さん人気はありつつ、他の男性キャラも人気がありかつ、男性キャラそれぞれが女性から見て個性的でそれぞれに支持層がいるのである。

 

②女性から見て好ましい男性キャラ設定

炭次郎は妹のために命を賭ける正統派、善逸は女好きなダメ男だけどいざという時頼りになる、猪之助は仮面を外すと美男子。

このように鬼滅の男性キャラは女子ウケする要素が満載である。

そして、重要なのが、女性との適度な距離感だ。

 

他の作品、例えばワンピースの場合は露骨に女性に興味があるエロキャラ(サンジ)、女性に無関心な硬派キャラ(ルフィ、ゾロ)など女性との距離感が完全に男子校のノリである。

 

多くの他のジャンプ漫画も同じような距離感になりがちである一方で、鬼滅はその距離感がちょうどいいのである。

 

③共感、支持できる女性キャラの存在

また鬼滅は女性キャラも、女性から共感および支持を得やすい、少なくとも嫌われないキャラが多い。

 

これもワンピースのようなよくある少年漫画だと、グラマラスな男性の願望や欲望目線のキャラが多く、女性から見たら「そんな女はいない」で終わってしまう。

 

また支持をされるキャラであることも重要だ。同じような路線の呪術回戦が未だ、鬼滅ほどヒットしていないのは、実はここに原因があるのではないかと見ている。

 

呪術回戦はワンピースのような従来型の少年漫画に比べたら女性をしっかり描けてはいるが、支持されるようなレベルにまで至っていない。女性らしいキャラはいても、支持まではいかない。

 

その理由の一つは、胡蝶隊長などの複雑なバックボーンやそれによる人格形成など、女性から見てリアル感がありかつ、それが支持できるものだからだと思われる。

 

ナルトは作者の岸本氏が奥さんに徹底的にヒアリングをして女性キャラを描いたエピソードもあるように、確かにサクラなどの女性キャラはリアルではあるが、それもあくまで男性から見たリアルさであり、女性から支持をされるまでのキャラ設定までは描けていない。

 

④キャラ設定の現実味

鬼滅は一人一人のキャラの過去と、いまのモチベーションがかなりリアルにリンクしている。あまりそこに飛躍や矛盾が存在しない。

 

男性は女性に比べて、あまりそこのリアルさを気にならない。

だから比較的、少女漫画の方が、ドロドロした過去や闇を持った登場人物が多く、それがいまの行動に反映されやすい。(例えばのだめカンタービレや、フルーツバスケットなど、過去のトラウマに関する描写が多い)

 

これに対して、例えばドラゴンボール孫悟空は、サッパリし過ぎていてトラウマも何もない(反対にトラウマだらけのベジータの方が、やはり女性ファンから支持されやすい)

 

ワンピースやナルトのような「海賊王になる」「火影になる」といった自己実現願望は、そもそも男性的で女性からは共感されない。

 

またそもそもルフィがなんで海賊王になりたくなったのかが、よくわからないのだろう。ここに飛躍がある。

 

女性の方が、よりキャラクターのリアル感について敏感に感じやすい、と言っても良いのかもしれない。女性はリアル感の薄い設定だと冷めてしまいやすいのである。

 

⑤説教臭くない世界観

鬼滅は絵柄は複雑で、一人一人の感情的や過去の描写は複雑であっても、そこまで難しい話は出てこない。

 

基本的な世界観は「悪を倒して、妹を救う」だからでもある。

 

これに対して、例えばガンダムのようなメッセージ性の強い作品、政治的な色合いが強い作品は、ともすれば現実を離れ、説教臭くなってしまう。

 

つまり、感情的、人間的に複雑であるのは良いが、それ以上の複雑さになってしまうと、リアルさが薄れ、あまり女性の好みではなくなるのだろう。

 

⑥衣装のディテール

鬼滅は衣装も一人一人デザインが異なり、カラフルである。

コスプレ要素も存在するが、それ以上に、衣装のデザイン性やディテールが好まれているのだろう。

 

ここも男性とは大きな視点の違いである。男は、戦闘服やロボットの格好よさに目はいくが、アムロやルフィの私服のデザインが良いか悪いかなどは考えない。

 

以上である。まとめると特に大きな理由として

・男性のキャラ設定

・女性のキャラ設定

がどちらも女性から、共感・支持されるものであることが、大きく重要ではないかと思われる。

この辺りが女性作家ならではの、女性の支持を得られる世界観作りがうまかったのだろう。

 

またストーリーが面白い、などワンピースなど他の作品でも見られるような特徴は省き、鬼滅ならではのヒットにのみフォーカスを当てた。

 

最後にかなりテイストが近く、同じ女性作家であろう鋼の錬金術師との比較についても述べる。鋼の錬金術師もヒットしたが、恐らく以下の点で鬼滅には及ばなかったと思われる

モノクロームな世界観(ブルートーン一色で衣装もバリエーションがない)

・推しメンの選択肢が少ない(ほぼエドワード・エルリック一択)

・女性キャラの性格バリエーションが少ない

 

特に主要な女性キャラで活躍したのが、アームストロングと師匠のみの両方バトルタイプ、というところが女性の共感を呼びづらかったと思われる。(ヒロイン役のウィンリィがあまり、物語の主軸に絡んでこない)

鬼滅も主役は炭次郎だが、胡蝶やねずこといった、準主役級に多くの活躍を与えたこともファンをうみやすかったのだと思われる。

仕事と趣味の時間軸

寿司職人の世界では「飯炊き3年握り8年」という言葉があるようだ。

ホリエモンがそんな期間要らないと言って、物議を醸したことも最近のことだ。

 

寿司職人でない一般の社会人も、社会人何年目、あるいは社長歴何年目という話をビジネスでしたり、あるいは茶道何年、花道何年という習い事でも、年数の話になることもある。

 

ここでテーマとなるのは、「一体何年やればいいんだろう?」ということだ。

仕事でいえば、例えば1年しか弁護士の経験がない人に頼むよりは、10年くらい弁護士の仕事をしている人に頼みたくなるのは自然かもしれない。

 

しかし、弁護士歴10年と20年でどっちが良いか、と言われても、素人にはわからないか、年齢以外の要素で決めるのが普通ではないだろうか。

 

正直言って、仕事のできる、できないは、社会人歴40年も50年も

そこまで大きく変わらないのではないだろうか。

 

一方で最初にあげた寿司や、職人の世界では、年数によってどんどん技術が洗練されているのかもしれない。しかし、最高の技術で握った寿司と、そこそこの技術で握った寿司の違いがわかる人は一体どれくらい、いるのだろうか。

 

ホリエモンが言いたかったことの本質も、そこではないだろうか。

結局美味しい魚があって、ある程度技術があれば、ほとんどの消費者は満足するから、ビジネスや他のことに時間を使ったほうが良いのではないかと。

 

もちろんそれは、その人の目指すところで決まりもするだろう。

「寿司業界」というプロの中で、最高の技術と称されたいのであれば、おそらく10年や20年では効かないのだろう。それは他の業界もそうであろう。

 

しかし、「お客さんが喜び、自立してお金を稼ぐこと」を目標にした時、それは職人の頂点を目指すレースには乗らないので、そのルールは適用されない。

 

これは他のビジネスでも言える。いや、ビジネスの方が努力ではどうにもならないことが多い分、年数だけでは測れない。

 

ちなみに、ホリエモンは起業してマザーズ上場まで4年で持って行ったが、そもそも起業する前のスキルが活きているとすれば、その年数でカウントする意味がどれだけあるかもわからない。

 

そして、40代、50代の時間軸で考えると例えば、40で起業しても、50では10年目になる。

 

趣味も同じで、例えば中学から空手をやって35で辞めても空手歴は約20年

35で始めて、55で辞めても同じ20年だ。そしてむしろ現役であることの方が重要だ。

 

20代-40代という結婚や子育てに最も適した時間をどう過ごすかはあるにせよ、

人生100年時代の時間軸で考えると、50代で何かを始めても、生涯で歴30年40年に至ることもできなくはない。

 

つまり、人生100年時代においては

・何を、どこを目指すのか

・その年その年でしかできないことは何か

・自分の人生の優先順位は何か

 

このようなことを自分で設計する必要がある。

1世代前までの、年齢と共に生き方が決まっていたわけでなく、仕事も実力主義で、何歳でも成果さえ出せば問題ない。それが下に出たのが小学生ユーチューバーとも言えるだろう。

 

何かを始めるときに、考えて欲しい。30代で始めても、50代では20年目だ。

寿司職人を目指したとしても、文句を言われない年季になれる。

 

だから、大事なのは、「どう生きるか」そういう時代なのである。

 

そして、どう生きるかを選べるのは、貧困や戦争といった要素がないからできるのである。だから、どう生きるかを選択できる今の日本はとても尊いのだと思う。

ジャンプヒーローに学ぶ「頑張って強くなる」の嘘

ジャンプヒーローといえば、如何にも主人公が頑張って修行して強くなっていくイメージがあるだろう。

 

それがイメージでしかないこと、彼らが本当は何で強くなったかを知り

頑張って成功するとか、頑張ってお金持ちになるとか、

日本人の「頑張って何とかする」の勘違いに気づいていこう。

 

まずは80年代のジャンプといえば「Dr.スランプ」だ。

そもそも主人公のアラレちゃんはロボットなので、生まれた時から強い。

ガッチャマンも宇宙人なので、最初から地球人より強い。

 

続いて「北斗の拳

これは修行のシーンはないが、一応激しい修行をしている設定になっている。

だが、修行も何も、北斗神拳の伝承者になることができなければ、強くなることはできない。

 

次に90年代といえば、同じ鳥山明の「ドラゴンボール」だ。

主人公の孫悟空は、カメ仙人のところで修行してかめはめ波を身につけたり

界王様の元で修行したりする、ある意味代表的な「頑張って強くなる」バトルアニメだ。

しかし、よくよく考えて見ると、悟空が一番強くなったのは、猿に変化したときとスーパーサイヤ人になった時だ。どちらも頑張ったからではなく、悟空がサイヤ人だからである。元気玉などは、悟空が自分がサイヤ人だという自覚がない中での舐めプに過ぎない。

 

バトルではないが「スラムダンク」もバスケの練習に励む、青春スポーツ漫画だ。練習ありきのように見えるが、そもそも劇中の魚住ではないが、大きくないとバスケは難しい。小さい選手もバネがないと戦えない。

ハンデがあっても高校レベルでは戦えるが、デカくてうまくて練習する選手がゴロゴロ出てくる、プロには通じない。ある意味高校で終わってるから、そこが描かれなかったようなものだ。

 

そして2000年代に入っての代表作といえば「ワンピース」と「ナルト」だ

どちらも修行シーンが満載だが悟空と同じように、本当に強くなるところは一切頑張っていない。

 

ルフィは覇気とか色々ジタバタするが、結局「悪魔の実」をかじったことが強さの秘密だ。

まずいフルーツを食べるだけで戦闘力が高くなり、人によっては、ブラックホールまで作れてしまうから、頑張って強くなった人には気の毒な世界だ。

 

ナルトも修行シーン満載だが、ナルトが強いのは結局どこまでいってもお腹の中に九尾のチャクラを入れられたことが大きい。

最後の決戦でスーパーパワーアップするのも、何だかの生まれ変わりだから、力を授ける的な展開だ。

 

もちろん、どのジャンプヒーローにも言えることは、単に生まれ持ってだけでなく修行もしている、ということで、修行だけで本当に強くなっているキャラはおそらく皆無だろう。

 

最近大ヒットした「鬼滅の刃」ですらそうだ。

結局、主人公の炭治郎は無残打倒の手段を、自分の祖先の中に見出す。

敵の鬼に関しても、無残の血を飲んで人間を食べれば強くなる、という努力とは無縁の強化スタイルだ。

 

他にも

BLEACH黒崎一護 →刀を与えられる。卍解

テニスの王子様」越前竜馬 →父親が超天才。生まれながらのエリート環境

ブラッククローバー」アスタ&ユノ→チートな魔法書を与えられる

幽々白書浦飯幽助→魔族転生

聖闘士星矢」星矢→ゴールドクロス

ジョジョ」全員スタンド

「呪術回戦」虎杖悠二→最強の呪いが体内に仕込まれる

キャプテン翼大空翼→何もしなくても強い。チート。

お洒落には段階があった!お洒落のレベル7段階を教えます

レベル1機能重視ファッション

服として機能していればよく、全くこだわらないタイプ。合理主義に服を選ぶ。

仕事人間や、異性、ファッションに興味ない人が多い。

(特徴)

・いつも大体同じような服装

・サイズ感や上下組み合わせが合ってない

・汚れ感や年代感があることも

 

レベル2選んでもらうファッション

店員や彼女に選んでもらって、本人は何もわからないまま、適度に綺麗目にまとまっている。

自分がお洒落でないのをわかっていて、人の意見に従えるタイプ。

(特徴)

・清潔感はある

・トップスは良いが全体のバランスが悪い時がある

・本人のセンスと服装が何故かかけ離れている

 

レベル3異性向け、目的があるファッション

モテたいとか、ファッションをツールとして他に目的がある。服そのものが好きなわけではない。スーツやキャミなど、 異性が好むラインでなんとなくまとめるタイプ。雑誌やYouTubeからある程度、流行を掴み、異性に好印象なスタイルを自分で揃えられる。男性ならドレスカジュアルとか、そういうレベル。

(特徴)

・雑誌に載っている服や、そこそこ有名なブランドが多い

・無難。冒険はしていないが、外さずに綺麗にまとまっている

・モテや目的(営業やTPOなど)重視

 

レベル4ブランドファッション

ハイブランドなど、ブランドメインで固めてくる。ハイブランドで固めてくるので、あまり外れはないが、かなりの資金が必要。結果的に良い服をたくさん買うことでセンスも磨かれていく。

(特徴)

・見た目ですぐわかる有名ブランドが多い

・割と派手なスタイルが多い

・似合ってなくてもブランドが良くしてくれることも多い

 

レベル5似合う、計算されたファッション

自分がどういう服が似合うかがわかっている。女性はこのレベルまで行く人も一定数いるが、男性はあまりこのレベルまでいかない。カラーベースや、顔立ち、キャラなどから、自分がよく見える服を自分で選べる。ちょっと頭を使った計算されたファッション。「あざと可愛い」とかもこのゾーン。

(特徴)

・靴や小物といったものと全体のバランスが良い

・コーディネートにストーリーがある

・「派手」「お洒落」というより「似合っている」という言葉が合う

 

レベル6スタイリストファッション

いわゆるお洒落なタレントなどはほぼ全てここ。プロのスタイリストに流行や見せ方を含めて任せてしまうため、本人は選ばないが、必然的にセンスや知識は高まってくる。

(特徴)

・普通の人が着ていないような服、着れない服

・新しいスタイル、斬新なスタイル、普通の人が思いつかないような組み合わせ

・誰が見ても「お洒落」と言われるようなスタイル

 

レベル7趣味がファッション

似合うを超えて、本当に服が好きで、遊びや趣味でファッションを楽しむタイプ。ファッションにかなりお金も使う。自分の似合うがわかってから崩すと格好いいが、自分の似合うがわかってないまま崩しにくると、個性的な人になりがち。洋服好きな男性が主に多い。冒険が過ぎて、異性からはウケない服もチョイスしがち。

(特徴)

・個性的(良い意味でも悪い意味でも)

・その服はどこで見つけてきたんだ、という強烈なインパク

・哲学や世界観がある

 

プロ(ランク外) プロフェッショナルファッション

デザイナーやスタイリストレベル。どういう見せ方をどういう風になど、細かく計算し尽くしたアドバイスや着こなしができるレベル。ファッションが仕事になるレベル。7を超えた次の段階。

 

・一般的にお洒落でない、と言われるのは1、2、7(個性的過ぎて素人にはわからない)のレベルの人。

・5、6、7はある程度ファッションのリテラシーが、そもそも違いやお洒落レベルがわからない。

・こうやってみると、実は本当にファッションが好きで、お洒落にこだわりがある人はごく少数。

・ファッション雑誌を読むのはせいぜいレベル2、3。本当にファッションが好きな人は読まない。

海賊王になるって言ったもの勝ち

ワンピースのルフィは「海賊王に俺はなる!」と言い

Narutoのナルトは「火影になる!」と言う

 

そしてどちらも「絶対に無理だ」と周りに言われて育つ。

しかし、ルフィの方はまだ冒険中だが、ナルトの方は既に火影になっている。

 

正直な話、ルフィもナルトもアホキャラなので、好みではない。

デカいこと言っているのは、正直イラっとするが、

でもやはり言ったもの勝ちだなと思う。

 

結局ルフィは、海賊王を目指すことで仲間を増やして行く。

しかも最初は全然弱いのに、だんだんと強くなって行く。

 

これが、「近所の海賊に俺はなる!」がルフィのスローガンであったら

ゾロが仲間になることもないし、イーストブルーの外の仲間たちと出会うこともないだろう。

 

ナルトも同じで、「中忍に俺はなる!」と言ったら、お腹の九尾が懐くこともなく、ずっと中忍の任務をこなす下っ端の忍びで、物語が終わっていただろう。

 

夢は大きく、そして口に出してしまったほうが良い

でも、それを否定する人がこんなにも多いのはなぜなのだろう

 

一つは、多くの日本人は目の前の人間を「定点観測」してしまうからである。

ルフィが海賊王になる、と最初に言い出したのは、イーストブルーの村の中である。

 

さすがに、ここから何年後かにグランドラインまで行って、四皇と張り合うところまでは、村人は想像もつかない。

 

ルフィの伸びしろ、旅に出たら、条件が変わることを考えず

「いま目の前にいるルフィ」だけを見てものを言ってしまうのだ。

 

ナルトも同じだ。単なる村のいたずらっ子の少年が火影になる、と言っても

通常8歳の子供が火影になれるわけがないが、その8歳の時点で皆ものを言ってしまう。

 

しかし、結果としてナルトは成長し、火影になる

ルフィはまだ海賊王になっていないが、既に四皇クラスの海賊になり、海賊王にリーチをかけている状態だ。

 

これは経営者、投資家などにも当てはまる。

結局、投資家も経営者、あるいは親や教師もほとんどは定点観測でしか物を見る頭しかない。

 

だからやれストーリーがどうとか、実績がどうとか、あなたにはできるできない、と好き勝手にものをいう。もっと漫画を読んだ方がいい。

 

しかし、そんなナルトにも小さい頃から、彼の才能を見出した人物がいる。

その一人がカカシ先生だが、カカシは物語の中でもイタチの次くらいに頭が良いキャラ設定である。(作中で頭が上から数えて良い方)

 

ルフィも最初に彼を見出したのは、四皇のシャンクスである。

 

要するに、見る能力がある人は、定点観測しないし、独自の判断基準を持っている。あるいは、信頼し、その成長を見守ろうとする。それが重要である。

 

既に、九尾チャクラをコントロールできるようになった時に、ナルトが火影になれるなんてことは誰でもわかる。このときに、「火影に俺はなる」と言っても大多数が、頭は悪いけど、まぁなれるだろうと、感じるはずだ。

 

幼い時に言った夢を追いかけ続け、条件やステージが変わったからである。

 

しかし、幼い時に「火影になる!」と言わなければそのステージに来ることはなかったのだ。

 

だから、投資家であれ、経営者であれ、教師であれ、親であれ、やるべきことは定点観測の否定ではなく

 

見守ることと、信頼すること、そしてカカシやシャンクスのように自分の目で自信を持って物事を判断する力を身につけることである。

 

投資家で例えると、既に九尾モードのナルト様にすごいっすねとか擦り寄っても、次期火影様からしてみたらモブに過ぎない。これが上場手前の勝ちゲームに群がるアホな投資家の行動だ。

 

少なくともナルトが中忍になったあたり(シード調達付近)でナルトと仲良くなっておく必要がある。

 

とはいえ、現実世界では、「火影になる」「海賊王になる」

つまり、「大金持ちになる」「総理になる」

みたいなことを言う人間がいてもイラっとするのは事実だ、

 

なぜなら、単なる承認欲求とか、利己的な動機にしか見えないからだ。

総理になって、何をなすかが大事であり、富を得てどう使うかが大事なのに、手段と目的が入れ替わっている人間が、特に政治家になることほど危険なことはないからだ。

 

だから現実には、もっと使命や大義名分がいる。

「世の中を本質的によくするために総理になる」

「人々の暮らしを豊かにするため、事業を起こす」

 

これが更に具体的になると

政治家なら「税制改革」や「経済政策」

起業家なら「ヘルスケア」や「住宅」といった具体的分野

に落とし込んで話をすることだ。

 

先ほど、周囲の人間が定点観測をやめるべきだと言った

今度は、夢を語る側が単なる子供みたいな承認欲求ではなく、

もっと使命的なビジョンを語るべき番である。

 

この両者が重ねれば、日本からも優れた企業や人材はより一層生まれることだろう。