ジャンプヒーローといえば、如何にも主人公が頑張って修行して強くなっていくイメージがあるだろう。
それがイメージでしかないこと、彼らが本当は何で強くなったかを知り
頑張って成功するとか、頑張ってお金持ちになるとか、
日本人の「頑張って何とかする」の勘違いに気づいていこう。
まずは80年代のジャンプといえば「Dr.スランプ」だ。
そもそも主人公のアラレちゃんはロボットなので、生まれた時から強い。
ガッチャマンも宇宙人なので、最初から地球人より強い。
続いて「北斗の拳」
これは修行のシーンはないが、一応激しい修行をしている設定になっている。
だが、修行も何も、北斗神拳の伝承者になることができなければ、強くなることはできない。
主人公の孫悟空は、カメ仙人のところで修行してかめはめ波を身につけたり
界王様の元で修行したりする、ある意味代表的な「頑張って強くなる」バトルアニメだ。
しかし、よくよく考えて見ると、悟空が一番強くなったのは、猿に変化したときとスーパーサイヤ人になった時だ。どちらも頑張ったからではなく、悟空がサイヤ人だからである。元気玉などは、悟空が自分がサイヤ人だという自覚がない中での舐めプに過ぎない。
バトルではないが「スラムダンク」もバスケの練習に励む、青春スポーツ漫画だ。練習ありきのように見えるが、そもそも劇中の魚住ではないが、大きくないとバスケは難しい。小さい選手もバネがないと戦えない。
ハンデがあっても高校レベルでは戦えるが、デカくてうまくて練習する選手がゴロゴロ出てくる、プロには通じない。ある意味高校で終わってるから、そこが描かれなかったようなものだ。
そして2000年代に入っての代表作といえば「ワンピース」と「ナルト」だ
どちらも修行シーンが満載だが悟空と同じように、本当に強くなるところは一切頑張っていない。
ルフィは覇気とか色々ジタバタするが、結局「悪魔の実」をかじったことが強さの秘密だ。
まずいフルーツを食べるだけで戦闘力が高くなり、人によっては、ブラックホールまで作れてしまうから、頑張って強くなった人には気の毒な世界だ。
ナルトも修行シーン満載だが、ナルトが強いのは結局どこまでいってもお腹の中に九尾のチャクラを入れられたことが大きい。
最後の決戦でスーパーパワーアップするのも、何だかの生まれ変わりだから、力を授ける的な展開だ。
もちろん、どのジャンプヒーローにも言えることは、単に生まれ持ってだけでなく修行もしている、ということで、修行だけで本当に強くなっているキャラはおそらく皆無だろう。
最近大ヒットした「鬼滅の刃」ですらそうだ。
結局、主人公の炭治郎は無残打倒の手段を、自分の祖先の中に見出す。
敵の鬼に関しても、無残の血を飲んで人間を食べれば強くなる、という努力とは無縁の強化スタイルだ。
他にも
「テニスの王子様」越前竜馬 →父親が超天才。生まれながらのエリート環境
「ブラッククローバー」アスタ&ユノ→チートな魔法書を与えられる
「聖闘士星矢」星矢→ゴールドクロス
「ジョジョ」全員スタンド
「呪術回戦」虎杖悠二→最強の呪いが体内に仕込まれる