IT人の政治リテラシー向上を目指して

元政治家秘書、現IT起業家が主にIT起業家、エンジニア、デザイナーなどIT業界人の政治リテラシー向上を目指して、日々のニュースや政治トピックについて言及。たまに起業ネタや映画、アニメネタなども。ちょっぴり認識力が上がるブログ。

2015-01-01から1年間の記事一覧

村上春樹“職業としての小説家”を読んで with〜文章についておもうこと

初めに、私は村上春樹の小説を読んだことが一度もない。でも彼のファンである。 ファンになったきっかけはイスラエルで、氏がスピーチをした内容がきっかけであった。 自分が小説を書き続けるのは、人間がシステムのような無機的なものに囚われて人間らしさ…

人工知能は人間生成にいきつくというパラドクス

人工知能がスタートアップ業界でも盛り上がりを見せている。 Googleが目指している、欲しい情報を的確に検索できるアルゴリズムの構築などももちろん人工知能の話しだろう。 人工知能に関しては 特にコンピュータ的な演算能力の拡張と、人間の持つような複合…

徴兵制及び自衛権に関する議論

この問題に関しては、政治家及び関係者の軍事リテラシーの低さが不安を煽っているように思う。 さすが、軍事防衛に関しては専門家を自称する石破茂氏の発言が妥当である。 http://www.sankei.com/politics/news/150620/plt1506200003-n1.html 今日的に徴兵制…

大阪都構想について

大阪都構想の本質的な問題は、大阪都にすることで、現在よりもどれだけ大阪が良くなるか示せなかった事にある。やってもやらなくてもそれほど変わらないのであれば、面倒だからやらない方がいいよね、というのが今回の民意の結論だと私は見ている。 ただこれ…

既に搾取されている日本

今回はエマニュエル・トッドのドイツ観に着想。 Amazon.co.jp| 「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告 (文春新書)| エマニュエル・トッド, 堀 茂樹| 本 業種にもよるが、ドイツ人は一月もの休暇を取ることができるが、日本人は一日の有給を取る事…

環境問題の本質的な論点②各論

次に枝葉のエコなどの問題に移る。 これは私から言わせれば優先順位や問題が倒錯している場合が多い。 例えば昨今ニュースでイルカの追い込みが可哀想だとか、古くから日本は捕鯨の禁止を道徳的な理由でアメリカや動物愛護団体のような輩から批判を受ける。 …

環境問題の本質的な論点①本論編

これは全て、CO2であり、原発であり言えることだが、概ね環境問題の論点はズレたところで争われているように思う。 環境問題はまず、人類の生存に関わる論点と、そうでない論点、いわゆる地球環境保全、エコに関わるような論点に別れる。 イメージとしては生…

資本論の交換に関する考察①

マルクスの著書『資本論』の本質的な議論の一つに「交換」の定義がある。 論中、交換価値とは極めて主観的なものであり、資本と労働という関係性において、特に労働者は「搾取」されている、というのが内容の一つである。 今回はこの交換価値が主観的なもの…

2;8の法則の本質

いわゆるどこの会社も2割優秀、6割普通、2割窓際という状態が、実はアリのような社会動物にも全く同じ現象が見られるという件。 そして、駄目な2割を排除してもまた残った中で2割が駄目になっていく、というこの現象が、あたかも人間が動物的な存在だからと…

統計から経済を読む事の困難さ

ネイト・シルバーのシグナル&ノイズから着想 まず、ネイト・シルバーは前回のアメリカの大統領選挙を、殆どの選挙区で当落を的中させた人物であり、小説「マネー・ボール」に出てくる、大リーグのスカウトに統計学のアプローチを持ち込んだ開発者であり、い…

災害から読み取く日本人と欧米人の違い

欧米諸国は大陸にある。従って日本に比べ、地震は少ない。当然、津波も少ない。 そして彼らの歴史には自然災害で大きな打撃を受けたというものがない。最も大きかったのは病気、ペストであったが、それもペニシリンの発明によって克服した、と彼らは考えてい…

統一地方選挙

告示があり、既に前半戦はスタートしたが、正直見所に欠ける。 10都市の知事選に関しては、現職に新人が挑むという構図で、現職が圧倒的に強いというケースばかりだからである。候補者2人、内1人が現職、もう片方が共産推薦という区も少なくはない。 今の…

Henry Kissinger Diplomacyからアメリカ外交の本質とは

面白いと思ったのは大きく二つ。 近代的な外交という概念はフランスのリシュリューにより産まれ、本質はそこに遡る。 キッシンジャーの外交の方針は常にパワーバランスという概念があること 前者は本書の一読を勧める。本ブログで取り上げるのは後者である。…

成人年齢18歳問題と移民政策について

与党が成年の年齢を20歳から18歳にまで下げる方向で動いている。一体自民党にとって何のメリットがあるのか、まずはその何故?に迫ってみる。 まず、選挙そのものに関してである。基本的に選挙は世帯の特徴として、親の支持政党を子供が支持し易い、という相…

映画Son of God と新約聖書をあれこれ語る回

先日映画Son of Godに行ってきた。キリスト教徒しか行かないであろう当映画だが、非クリスチャンの私でも充分楽しめた。 この映画は聖書に忠実ということでも話題だが、そもそも聖書とはなんですか?ということで、ややマニアックな聖書の話しを ちなみに、…

富豪のお金の使い道〜もしもあなたが100億円を手にしたら

“It is much harder for a rich person to enter the Kingdom of God than for a camel to go through the eye of a needle.” -New testament, Mark10 大まかな計算で、生涯賃金とお金の使い道をシュミレーションしてみた。日本の給料ランキングトップ100の…

なぜ今、佐藤優なのか

“大衆は最も慣れ親しんでいる情報を真実と呼ぶのである” ―ゲッベルス 私は佐藤優の本の愛読者である。外交に関する情報などは、ほとんど彼の情報をベースにしている。 元外交官として、外交の書籍もオススメできるが、佐藤優が今これ程読まれているのは、あ…

なぜテロリストと交渉してはいけないのか〜私人と公人の違い

世界の常識はテロリストからの身代金、その他あらゆる要求に応じていけないのは原則である。 その理由としては、一度テロリストの要求に応じてしまうと、また同じことができると思って、同様のテロが起きる可能性を増やしてしまうからである。 ただ、もう一…

初めに、なぜ『IT人のための政治』ブログか

''From the very beginning, the Word was with God" -The Gospel Accoring to John1-2 秘書の仕事をしていた折りに、あるベテランの元総理秘書官と仕事をする機会があった。その人は選挙歴50年以上で衆議院・参議院・地方議会全てに経験があった。 (ちなみ…