IT人の政治リテラシー向上を目指して

元政治家秘書、現IT起業家が主にIT起業家、エンジニア、デザイナーなどIT業界人の政治リテラシー向上を目指して、日々のニュースや政治トピックについて言及。たまに起業ネタや映画、アニメネタなども。ちょっぴり認識力が上がるブログ。

人工知能領域に関する考察メモ②

人工知能研究に生化学と物理学が必要な理由 これは主に人間の脳を再現しようとすることから始まる話しである。 脳の構造を再現するわけだから、生化学は直ぐわかるが、なぜ物理学なのかと言えば、脳内における電子活動は物理学の量子論の振る舞いをするから…

人工知能領域に関する考察メモ①

ディープラーニングに関して 人相学を例に考えてみる。仮にAIが人間の人相から、その人間の性格や嗜好、感情が読み取れたとする。(これは文字でも構わない) そうするとAIによる処理は人相であれば人間の顔の部分部分を特徴抽出して計算することになる。ま…

人工知能がもたらすかもしれない恐ろしいテーマ10

①最強の軍事シミュレーションAI Deep mindのデミス・ハサビスがGoogleと契約する際に、技術を絶対に軍事転用しないことを盛り込んだ。今彼らが開発している囲碁の世界チャンピョンに勝てるalpha goを軍事的に応用すれば、相手の出目を全部読んで完璧に勝てる…

ヒトとAIの境界にあるもの、リテラシー問題について

人工知能の急速な進化によって奪われる仕事や、新たにできる話しでしばしば世間は盛り上がってはいるが 実際、進化しているのは人工知能だけではないのではないか インターネットによって、大抵の情報は、現在は入手可能になっている。例えば、アインシュタ…

ドナルド・トランプに見る、今アメリカで何が起きているか

久しく政治に触れてなかったのは、特に敢えて自分が解説するような問題がなかったからである。(日本の政治については論じるようなことすらない) アメリカ選挙、ドナルド旋風についても基本的なことは特に解説しない。 ただ、簡単に触りだけ説明すると、ア…

人工知能的サイコパス解説(シーズン2)

※以下サイコパスの重大なネタバレを含みます※ =================================== シーズン2の解説 シーズン2の主題は「シビュラシステムの欠点は何か?」である。 シーズン1でシビュラシステムの仕組みが明らかになっ…

人工知能的サイコパス解説(シーズン1)

※以下サイコパスの重大なネタバレを含みます※ =================================== シーズン1の解説 シーズン1の主題は「シビュラシステムとは何か?」である。 シビュラシステムという絶対に間違わない人工知能。潜在…

人工知能へのイーロン・マスクの本当の懸念は何か?

イーロン・マスクとスティーブ・ホーキング博士がGoogleが特に押し進めている人工知能の計画に関して、汽笛を鳴らしている。 その警告の意味は、映画『ターミネーター』のようないわゆる「スカイネット」的なものを、ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンは作っ…

「文化」に関する考察と研究

現代社会において「文化」は支配的な影響力を持っている。資本主義社会において、「貨幣」に「価値」を付加しているのは文化である。 個人間においても、「尊敬」「愛情」「信頼」といったものの由来は全て文化から由来する。 そう言えるのは、文明や文化圏…

村上春樹“職業としての小説家”を読んで with〜文章についておもうこと

初めに、私は村上春樹の小説を読んだことが一度もない。でも彼のファンである。 ファンになったきっかけはイスラエルで、氏がスピーチをした内容がきっかけであった。 自分が小説を書き続けるのは、人間がシステムのような無機的なものに囚われて人間らしさ…

人工知能は人間生成にいきつくというパラドクス

人工知能がスタートアップ業界でも盛り上がりを見せている。 Googleが目指している、欲しい情報を的確に検索できるアルゴリズムの構築などももちろん人工知能の話しだろう。 人工知能に関しては 特にコンピュータ的な演算能力の拡張と、人間の持つような複合…

徴兵制及び自衛権に関する議論

この問題に関しては、政治家及び関係者の軍事リテラシーの低さが不安を煽っているように思う。 さすが、軍事防衛に関しては専門家を自称する石破茂氏の発言が妥当である。 http://www.sankei.com/politics/news/150620/plt1506200003-n1.html 今日的に徴兵制…

大阪都構想について

大阪都構想の本質的な問題は、大阪都にすることで、現在よりもどれだけ大阪が良くなるか示せなかった事にある。やってもやらなくてもそれほど変わらないのであれば、面倒だからやらない方がいいよね、というのが今回の民意の結論だと私は見ている。 ただこれ…

既に搾取されている日本

今回はエマニュエル・トッドのドイツ観に着想。 Amazon.co.jp| 「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告 (文春新書)| エマニュエル・トッド, 堀 茂樹| 本 業種にもよるが、ドイツ人は一月もの休暇を取ることができるが、日本人は一日の有給を取る事…

環境問題の本質的な論点②各論

次に枝葉のエコなどの問題に移る。 これは私から言わせれば優先順位や問題が倒錯している場合が多い。 例えば昨今ニュースでイルカの追い込みが可哀想だとか、古くから日本は捕鯨の禁止を道徳的な理由でアメリカや動物愛護団体のような輩から批判を受ける。 …

環境問題の本質的な論点①本論編

これは全て、CO2であり、原発であり言えることだが、概ね環境問題の論点はズレたところで争われているように思う。 環境問題はまず、人類の生存に関わる論点と、そうでない論点、いわゆる地球環境保全、エコに関わるような論点に別れる。 イメージとしては生…

資本論の交換に関する考察①

マルクスの著書『資本論』の本質的な議論の一つに「交換」の定義がある。 論中、交換価値とは極めて主観的なものであり、資本と労働という関係性において、特に労働者は「搾取」されている、というのが内容の一つである。 今回はこの交換価値が主観的なもの…

2;8の法則の本質

いわゆるどこの会社も2割優秀、6割普通、2割窓際という状態が、実はアリのような社会動物にも全く同じ現象が見られるという件。 そして、駄目な2割を排除してもまた残った中で2割が駄目になっていく、というこの現象が、あたかも人間が動物的な存在だからと…

統計から経済を読む事の困難さ

ネイト・シルバーのシグナル&ノイズから着想 まず、ネイト・シルバーは前回のアメリカの大統領選挙を、殆どの選挙区で当落を的中させた人物であり、小説「マネー・ボール」に出てくる、大リーグのスカウトに統計学のアプローチを持ち込んだ開発者であり、い…

災害から読み取く日本人と欧米人の違い

欧米諸国は大陸にある。従って日本に比べ、地震は少ない。当然、津波も少ない。 そして彼らの歴史には自然災害で大きな打撃を受けたというものがない。最も大きかったのは病気、ペストであったが、それもペニシリンの発明によって克服した、と彼らは考えてい…

統一地方選挙

告示があり、既に前半戦はスタートしたが、正直見所に欠ける。 10都市の知事選に関しては、現職に新人が挑むという構図で、現職が圧倒的に強いというケースばかりだからである。候補者2人、内1人が現職、もう片方が共産推薦という区も少なくはない。 今の…

Henry Kissinger Diplomacyからアメリカ外交の本質とは

面白いと思ったのは大きく二つ。 近代的な外交という概念はフランスのリシュリューにより産まれ、本質はそこに遡る。 キッシンジャーの外交の方針は常にパワーバランスという概念があること 前者は本書の一読を勧める。本ブログで取り上げるのは後者である。…

成人年齢18歳問題と移民政策について

与党が成年の年齢を20歳から18歳にまで下げる方向で動いている。一体自民党にとって何のメリットがあるのか、まずはその何故?に迫ってみる。 まず、選挙そのものに関してである。基本的に選挙は世帯の特徴として、親の支持政党を子供が支持し易い、という相…

映画Son of God と新約聖書をあれこれ語る回

先日映画Son of Godに行ってきた。キリスト教徒しか行かないであろう当映画だが、非クリスチャンの私でも充分楽しめた。 この映画は聖書に忠実ということでも話題だが、そもそも聖書とはなんですか?ということで、ややマニアックな聖書の話しを ちなみに、…

富豪のお金の使い道〜もしもあなたが100億円を手にしたら

“It is much harder for a rich person to enter the Kingdom of God than for a camel to go through the eye of a needle.” -New testament, Mark10 大まかな計算で、生涯賃金とお金の使い道をシュミレーションしてみた。日本の給料ランキングトップ100の…

なぜ今、佐藤優なのか

“大衆は最も慣れ親しんでいる情報を真実と呼ぶのである” ―ゲッベルス 私は佐藤優の本の愛読者である。外交に関する情報などは、ほとんど彼の情報をベースにしている。 元外交官として、外交の書籍もオススメできるが、佐藤優が今これ程読まれているのは、あ…

なぜテロリストと交渉してはいけないのか〜私人と公人の違い

世界の常識はテロリストからの身代金、その他あらゆる要求に応じていけないのは原則である。 その理由としては、一度テロリストの要求に応じてしまうと、また同じことができると思って、同様のテロが起きる可能性を増やしてしまうからである。 ただ、もう一…

初めに、なぜ『IT人のための政治』ブログか

''From the very beginning, the Word was with God" -The Gospel Accoring to John1-2 秘書の仕事をしていた折りに、あるベテランの元総理秘書官と仕事をする機会があった。その人は選挙歴50年以上で衆議院・参議院・地方議会全てに経験があった。 (ちなみ…