IT人の政治リテラシー向上を目指して

元政治家秘書、現IT起業家が主にIT起業家、エンジニア、デザイナーなどIT業界人の政治リテラシー向上を目指して、日々のニュースや政治トピックについて言及。たまに起業ネタや映画、アニメネタなども。ちょっぴり認識力が上がるブログ。

欲望関数から幸福関数へ

数式に関して

 

数式は書く側は容易いが読む側は苦痛極まりない。これは実は数式とは実際は全くユニバーサルな言語ではなく、内的な文字式よりももっと固有なものである事に気づいた。

 

例えば有名なE=mc2という公式が存在するが、これは

 

インパクトは質量と速度の自乗に比例して大きくなる”

 

という文字式で考えた方が圧倒的にわかりやすい。

更に言えば、スポーツや格闘技などをやっている人間は直ぐに実感できる。ウェイトを上げるよりも速度を上げた方が破壊力が増す。これは特に空手やボクシングのパンチの例が分かり易い。

 

そしてこの式で疑問に思わないといけないのは一点で、何故質量は整数なのに、速度は指数なのか、ということだ。これは速度は加速度の意味で、加速には再帰性が伴うからだが、何故c2微分すると2cになるかはニュートンライプニッツにでも聞かないとわからないらしい。(と、東大の教授もおっしゃってたのでこうなるものだでとりあえずよしとしよう)

 

同じように複雑と言われるナヴィエ=ストーク式や波動方程式の解説も、実際は本質的な意味合いから文字式で説明し、最後のアウトプットして数式はこうなると、という説明をした方が理解がいいような気がするが全くそういう書籍に出会った試しがない。大体の書籍はつらつらと数式が永遠と続いて、その記号までもがユニバーサル的に統一されている。が、実際は記号はどうでもよくて、本質的に考えたらこういう変数が必要でこう変化させたらこうなるよね、という理解を共通化させることの方が数学教育において明らかに重要ではないだろうか。

 

という前置きがあって本題だが

 

日本を含めた資本主義国の一つの大きな問題点として、欲望の最大化=幸福の最大化という誤解が無意識に内在していることである。

 

この傾向は同じ資本主義の中でも無宗教な日本が特に傾向が強く、ザックリと日本人の頭の中を関数で表現すると以下のようになる。

 

・欲望関数

(都市部)

 

“欲望(幸福)は金額に比例し、消費に依存する”

Gc(m)=pm3+(C+s+hr)m2+hm+ph

 

(田舎)

 

“欲望(幸福)はお金は必須だが特に人間関係に依存し、哲学は邪魔になる”

Gl(m)=m(C+s+h+p+hr2)-ph

 

(各変数の説明)

C=t+g+e+l(C=消費;旅行+グルメ+エンタメ+余暇)

Gc=都市

p=権力・名誉

m=お金

s=愛欲

h=健康

hr=人間関係(離婚含む)

ph=哲学(人間性、生き方など含む)

Gl=田舎

 

(数式解説)

都市部の場合、基本的にお金が高い乗数効果を持ち、消費の効用や健康、人間関係といった問題も概ねお金によって解決される。お金があればより楽しい旅行、より美味しい食べ物が食べれて私ハッピーという構図だ。僅かな生き方的な哲学は一回微分すると消える。

これが田舎になると、やや異なる。お金は必要だが、物価の関係でまずお金がそれほど高い乗数効果を持たない。むしろ、顔の見える付き合いから人間関係の要素が指数関数になる。哲学はむしろ、異端としてマイナス視される。

 

ちなみに自分が経験的に考える幸福関数は以下である。

 

“幸福は健康、愛情、お金が必要だが、生き方や哲学で決まる”

H(ph)=ph(H+L+M)(ph+1)+ph2

(各変数の説明)

ph=哲学

H=健康

L=愛情

M=お金

 

(数式解説)

上記との相違を説明する。健康が重要なのは変わらないが、お金がなくても知識があればある程度健康を保つことができると考える。お金が重要なことも変わらないが、お金の使い道を考えられる哲学、頭があって初めてお金に価値が産まれる。従って消費関数を含まない。愛欲ではなく愛情を幸福とする。Lは100乗くらいしてもいい可能性も含む。何はなくとも、自分は全力で幸せだとする意志があればある程度幸せになれる。哲学は二階の微分に耐えられる。逆に自分が幸福だと全く思わない、感謝のない人間は幾ら他の三項目が優れていても高い幸福値を示さない。お金や権力が幾らあっても幸福でない、という大富豪たちの気持ちを代弁。

 

以上の式は原型なのでこれから修正作業を必要とするが、大体の説明には足りるのではないだろうか。ここから研究としてやるべきことは、数式の精緻化、また何故日本の社会が欲望関数を持つ様になったかの研究および文字式が数式よりも人間が理解しやすい研究。

 

そして、実務としてしなければならないのは、日本社会に蔓延する欲望関数=幸福関数という無意識的な刷り込みを変えること。これは日本のテレビや新聞を目にすると、そうしたアルゴリズムが無意識下にインストールされてしまう。(こういうものが正しい、というのが欲望関数を基にしているためあらゆる情報がそれを元に構築されている。)

裏を返せばマスに乗ってくる情報の質が変わればこれはある程度変化させることができる。

 

欲望関数から幸福関数へのアルゴリズムの転換。行政、教育を変える必要がある。それは容易ではない。まずは、民間で幸福関数を採用した事業家やアーティスト、クリエイターが欲望関数を採用している人物よりも高い成果とパフォーマンスを発揮する必要がある。次にそれを可視化する必要がある。

 

現状、日本で唯一これを行っている会社はスパイバー株式会社一社だと思われる。よく、日本のベンチャー業界はスパイバーを単なる大規模な資金調達に成功した優良ベンチャー企業だと勘違いしているが、それは全く本質ではない。あの会社は従来型のアルゴリズムから脱却した、日本では現状、世界にパラダイムシフトを起こせる未来型の真のベンチャー企業であると思う。