引き続き「さくらを見る会」が話題に上り、国民の75%がこの問題に納得していないようです。
http://www.news24.jp/articles/2019/12/15/04562563.html
今回の問題の本質は行政の対応に関する、国民の不信感が根底にあります。
また、一番問題視しなければいけないところも、実はそこにあると考えています。
行政の一連の対応から、
①加計学園の時のように逃げ切れるだろうタカ括り
②出席者名簿が出れば野党の追及から致命的に逃れらなくなる
という行動原理が透けて見えます。裏を返せば
「嘘をつき、グダグダに対応しても、それ以上にまずい状況よりはいい」
という判断からのシュレッダーな気がします。
また、国民側も桜の見る会を税金で行うか否かよりも、それくらい税金使ってもいいから、もっとちゃんとやって欲しい、と思っているのが本音ではないでしょうか。
つまり、法的な視点を除けば、有権者が納得していないのは、
「さくらを見る会を税金を使ってやった事実」ではなく
「それに関する対応の不誠実さ」なのです。
例えるなら、悪いことをして素直に謝れば和解できるものを、悪いとは何かを定義しろ、とか駄々を捏ねて人間関係が拗れるのと似たようなものです。
そして一番問題なのは、行政が平気で嘘や嘘に近いことを言っている、ということに本質があります。
例えばこれを会社や、学校組織などに当てはめて考えてみればわかります。
トップが自分の保身のために嘘をつくような会社で従業員がついて来るでしょうか。
また、学校の校長が自分の保身のために適当なことばかり言って、生徒には正直になれ、と言って説得力があるでしょうか。
問題の本質は行政の権威権力の失墜にあります。
行政構造では、内閣の下に省庁や官僚、公務員がいます。
その中には、法に関わる者、警察官、学校の先生もいます。
彼らがまず、そんなトップに忠誠心を誓えるでしょうか
そして上がそんな状況で、下が上以上に気を引きめることができるでしょうか。
警察や法務家、教師が自分の自己保身や利益だけを追及したら、国はどうなってしまうでしょうか。
今の安倍政権がやっているのはまさにそういうことなのです。
既に、一部の芸能人との比較が問題になっています。
なぜ、芸人は社会的に抹殺されるのに、与党の政治家は許されるのか。
その基準が全く不明瞭です。
もっと簡単に言えば、今の安倍政権がやっていることは、社会の風紀を乱しています。国のトップが平然と嘘をつき、誤魔化すような国において、下がそれを守るということはありえないからです。
そして、自分たちのやっていることが本質的な自滅行為だともわかっていません。
そして、社会の風紀が乱れるとともに、有権者が気をつけないといけないのは、このような時に綺麗事をいう政党が票を伸ばすことです。
民主党政権の時と同じ現象で、感情のスタンピードに流されて、他の政党が与党になったら、もっと悪くなりうる、ということを考える必要性はあります。
そこは有権者として慎重に見定める必要があります。
国民の関心は「対応の不誠実さ」であるので、そこをしっかり受け止めて対応すれば、まだ間に合うかもしれませんが、これだけ不誠実なことを言い続けたダメージ回復は時間がかかるでしょう。